日曜日も夕方に差し掛かると、なんだか少しだけ寂しい気持ちになるのは、大人も子どもも同じかもしれません。「パパ、ひまー!」とリビングでゴロゴロし始めた小学1年生の娘。せっかくの休日、ただテレビを見て終わってしまうのも少しもったいないなと思い、パパはひとつの提案をしてみました。
「よし、これから公園にお散歩に行こうか! でもその前に、少しだけパパと漢字のクイズ大会をしよう!」
娘は「えー、お勉強?」と少し口を尖らせましたが、「クイズに正解したら、公園でパパといっぱい遊べるチケットをプレゼントします!」と言うと、「やるやる!」と目を輝かせて鉛筆を持ってきました。素直で可愛いなと、パパはこっそり微笑んでしまいます。
今日のお題は、学校で習い始めたばかりの「草」「犬」「夕」「早」の4つの漢字です。ただノートに何度も書くだけではつまらないので、今日は「漢字の成り立ち」と「正しい書き順」を一緒に確かめながら進めることにしました。
お家でのプチ学習タイム! 漢字には物語がある
まずは「草」という漢字から。 「この上の部分は『くさかんむり』って言うんだけど、地面からピョコン、ピョコンって二つの芽が出ている様子からできているんだよ」と教えると、娘は「ほんとだ! ふたばみたい!」と嬉しそうに書き順をなぞります。「いち、に、さん……」と、小さな手で一生懸命に鉛筆を動かす姿は、もうすっかり小学生のお姉さんです。
次に「犬」の漢字。 「『大』っていう字に似てるけど、右上のこの『点』は何だと思う?」とクイズを出すと、娘は「うーん……しっぽ!」と元気よく答えてくれました。「おっ、いい線いってるね! 実は、犬の『耳』なんだよ。ワンッて吠えてる時の顔や耳の形からできたんだって」と話すと、「へえー! 可愛いね」と言いながら、点(耳)を少し大きめに書いてニコニコしています。
そして「夕」と「早」の漢字。 「『夕』は、夜になりかけの空に浮かぶ、三日月の形から生まれたんだよ。そして『早』は、一番上がお日様(日)で、その下にあるのは草の芽。お日様が顔を出して、新しい一日が始まる『早い』時間のことなんだ」と説明しました。
書き順もしっかりと確認し、「よし、これで今日のミッションはクリア! それじゃあ、ノートで覚えたこの漢字たちを、実際に探しに行こう!」と声をかけ、二人で手を繋いで外へ飛び出しました。
公園での大発見! 「草」と「犬」に触れる
外に出ると、少し涼しい風が吹いていて、とても気持ちのいい日曜日です。近所の大きな公園に着くきました。
娘はパッと手を離して駆け出し、地面にしゃがみこみました。 「パパ、見て! これ、さっきノートに書いた『草』だね!」 彼女の指差す先には、小さなクローバーの葉っぱがたくさん生えていました。「そうだね。地面からピョコンって芽が出ている、あの『くさかんむり』の草だよ」と私が言うと、娘は嬉しそうに草を撫でていました。机の上で学んだ知識が、こうして現実の世界と繋がる瞬間を見るのは、親としてとても嬉しいものです。
その時、向こうからフサフサの毛をしたゴールデンレトリバーがお散歩をしてきました。飼い主さんに「こんにちは」と挨拶をして、少しだけ撫でさせてもらうことに。 「わあ、ふわふわ! 可愛いねぇ」と娘は満面の笑みです。 「ほら、さっきの漢字、思い出した?」とパパが意地悪く聞くと、娘は自信満々に「『犬』! あの右上にある点は、この可愛いお耳だよね!」と答えました。ワンちゃんも、自分のことを言われているのが分かったのか、「ワン!」と嬉しそうに尻尾を振ってくれました。
オレンジ色の空と、明日への約束
ブランコやすべり台で思い切り遊んでいると、あっという間に時間が過ぎていきました。ふと空を見上げると、さっきまで青かった空が、綺麗なオレンジ色に染まり始めています。
「パパ、お空がオレンジ色になっちゃった」 「本当だね。綺麗だね。娘ちゃん、あの太陽のことを何て言うか知ってる?」 「うーん……夕焼け?」 「そう、夕焼け。そして、あの沈んでいく太陽のことを『夕陽(ゆうひ)』って言うんだよ。さっき勉強した『夕』の字だね。月が出る少し前の、この時間のことを夕方って言うんだ」
娘は、オレンジ色の空をじっと見つめながら、「ノートに書いた『夕』は、このお空のことだったんだね」と、少し大人びた表情で呟きました。机の上ではただの線と点の集まりだった漢字が、娘の中で確かな「風景」として色付いた瞬間でした。
「さて、そろそろお家に帰ろうか。明日は月曜日、学校があるからね」 パパがそう言うと、娘は「えー、もっと遊びたい!」とお決まりのセリフを言いましたが、パパにはとっておきの言葉がありました。
「でも、今日帰ってすぐにお風呂に入ってご飯を食べないと、明日の朝、起きられなくなっちゃうよ? 月曜日から元気に学校に行くためには、何をしないといけないんだっけ?」
娘は少し考えてから、ハッとした顔をして言いました。 「あ! 早寝早起き(はやねはやおき)!」 「大正解! 今日最後に覚えた『早』の字の出番だね。お日様が顔を出す『早い』時間に起きるために、今日は『早く』寝ようね」
「うん! わかった! パパ、競争で帰ろう!」 そう言って走り出した娘の小さな背中を見つめながら、パパも慌てて追いかけました。
「草」の匂いを嗅ぎ、「犬」の温もりに触れ、「夕」の空の美しさを知り、「早」く寝ることの大切さを学んだ、日曜日の夕方。 ただ机に向かってドリルをこなすだけでなく、こうして日常の風景や体験と結びつけることで、言葉は子どもたちの中で生きていくのだと、パパ自身も大きな学びを得た一日でした。
明日からの月曜日。また新しい漢字を学校で習ってくる娘が、次はどんな風景をパパに教えてくれるのか、今からとても楽しみです。
れんしゅうもんだい?
(よみかたの もんだい)
つぎの ぶんの、太字(ふとじ)の かんじの よみかたを ひらがなで 書いて みよう。
① こうえんに 青い 草 が はえている。
② かわいい 犬 が はしって くる。
③ 日よう日の 夕 がたに おさんぽに 行く。
④ 月よう日は 早 く おきよう。
⑤ おそらに きれいな 夕 ひ が みえる。
(かきかたの もんだい)
つぎの ぶんの、【 】の なかの ひらがなを かんじに して 書いて みよう。 かきじゅんも おもいだしてね!
⑥ おおきな 【いぬ】を みつけたよ。
⑦ 【くさ】の うえに すわって あそぶ。
⑧ あしたは あさ 【はや】く おきる。
⑨ 【ゆう】はん(よるごはん)を たくさん たべる。
⑩ まいにち 【はや】ね 【はや】おき を する。
💮 こたえあわせ
【よみかたの こたえ】 ① くさ ② いぬ ③ ゆう ④ はや ⑤ ゆう
【かきかたの こたえ】 ⑥ 犬 ⑦ 草 ⑧ 早 ⑨ 夕 ⑩ 早


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