【小1の壁】まさかの「風呂キャンセル界隈」!?娘をお風呂へ誘導せよ!パパの入浴ミッション奮闘記

子育て

「小1の壁」。 この言葉を聞いて、多くの親御さんは何を思い浮かべるでしょうか。

放課後の居場所問題? 宿題のフォロー? 翌日の準備? ええ、もちろんそれらも立派な壁です。しかし、我が家において立ちはだかってた壁は、もっと根源的で、かつ衛生的な問題でした。

そう、「娘が風呂に入らない問題」です。

巷では「風呂キャンセル界隈」なんて言葉が流行っているそうですが、まさか我が家の小学1年生の娘がその界隈の有望な新人だったとは。

小学校生活という新しいステージ。学校という社会で一日頑張ってきた娘にとって、家は唯一無二のリラックス空間。それはわかります。しかし、生活リズムを整えることは、小1生活を乗り切るための最重要項目。「早く寝る」ためには「早く風呂に入る」ことが絶対条件なのです。

これは単なる入浴ではありません。明日の活力を養うための「入浴ミッション」なのです。

今回は、この難易度S級のミッションに挑む、一人のパパの(無駄に)熱い戦いの記録をお届けします。


ミッション・フェーズ1:動かざること山の如し

夕食も終わり、本来であればスムーズに入浴へ移行したいゴールデンタイムです。

「そろそろお風呂入ろうかー」

私は極めて穏やかに、あくまで日常会話の一環として切り出します。しかし、リビングのソファに鎮座する娘の反応は鈍い。

彼女の手には、学校図書室で借りてきた本。 あるいは、裏紙に描かれた謎のオリジナルキャラクターの作画作業。 もしくは、終わりのない手遊びの無限ループ。

「うん、あとでー」 「ここだけ読んだらー」 「この絵が完成したらー」

出ました、三大「あとで」。 この言葉を信じて待つことは、終わりのないトンネルに入ることと同義です。5分後に声をかけても、10分後に声をかけても、返ってくる言葉は同じ。娘の集中力は素晴らしいものですが、今それを発揮されるのは非常に困る。

時計の針は無情にも進んでいきます。それにつれ、私の内心の焦りメーターは上昇。 「早く入るよ!」 つい、語気が強くなってしまうこともあります。しかし、怒って無理やり連れて行ったところで、お互いに気まずい空気が流れるだけ。風呂場という密室で機嫌の悪い娘と対峙するのは、精神衛生上よろしくありません。

ここで私は思考を切り替えました。 これは感情のぶつかり合いではない。「娘を浴室へ搬送し、清潔な状態にする」という業務タスクなのだと。

ならば、必要なのは感情論ではなく、具体的な解決策です。私は脳内の作戦会議室で、いくつかのプランを策定しました。


ミッション・フェーズ2:投入された秘密兵器たち

ここからは、私が実際に試行錯誤した「入浴誘導戦略」の数々をご紹介しましょう。

作戦A:【物量作戦】バスボム・イリュージョン

最も手っ取り早く、かつコストのかかる作戦です。 「今日のお風呂は……これだ!」 と取り出すのは、中からキャラクターのマスコットが出てくるタイプのボール型入浴剤。

娘の目が輝きます。 「入る! 今すぐ入る!」

効果は絶大です。先ほどまでの「動かざること山のごとし」が嘘のように、服を脱ぎ捨て浴室へダッシュ。 しかし、この作戦には致命的な欠点があります。 それは「コストパフォーマンスの悪さ」「飽き」です。

毎日数百円の入浴剤を投入し続ける財力は我が家の家計にはありません。そして娘も賢い。「今日はバスボールないの?」と聞かれ、「ないよ」と答えた瞬間の落胆ぶり。 この作戦は、あくまでここぞという時の「切り札」として温存する必要があります。

作戦B:【肉体労働】パパ・ザ・ライド

金がダメなら体を使え。古来より伝わる労働の基本です。 私はリビングの床に四つん這いになり、低音で告げます。

「お風呂行き、パパ馬号、まもなく発車いたしまーす」

娘がキャッキャと背中に飛び乗ります。 ここからは私の独壇場です。時には荒々しい野生の馬のように、時には定時運行の新幹線のように、そして時には娘を脇に抱えて打ち上げを待つロケットのように。

「新幹線、発車! ビュワーーーーン!!」 「次は〜脱衣所〜脱衣所〜。お降りの際はお忘れ物のないように〜」

廊下を疾走する巨体(私)。背中で揺れる娘の笑顔。 これはいける。スキンシップも取れて一石二鳥。 ただ、この作戦のデメリットは「私の腰へのダメージ」「到着後の分離困難」です。 「もう一回! もう一回リビング戻って!」 浴室に着いたのに、まさかの周回リクエスト。ミッション完了目前での足止めに、パパ新幹線は燃料切れ寸前です。

作戦C:【撹乱作戦】・鬼ごっこ・デッドヒート

「待てー! お風呂場まで逃げろー!」 突然の宣戦布告。 理屈ではありません。本能に訴えかけるのです。

娘は反射的に走り出します。追いかけながら目指すは浴室。 私は鬼の形相(実際は笑顔)で追いかけます。 「捕まえたらこちょこちょの刑だぞー!」

ドタドタと廊下を走る足音。 これは運動不足解消にもなり、娘の体温を上げて入浴へのハードルを下げる効果も期待できます。 しかし、興奮しすぎて逆に目が冴えてしまうリスクと、集合住宅における騒音問題への配慮という名の「大人の事情」により、発動条件が限られるのが難点です。

作戦D:【ロールプレイ】お客様、どうぞ

そして行き着いたのが、このスタイル。 「先にお風呂で待ってるねー」 と言い残し、私が先に浴室へイン。

身体を洗い終えたタイミングで、浴室のドアを少し開け、脱衣所に向かって声を張り上げます。

「いらっしゃいませー! 銭湯『パパの湯』、ただいま空いております! 今なら背中流しサービス付きでーす!」

あえて「待つ」のではなく「呼び込む」。 お店屋さんごっこが好きな娘の心理を突いた作戦です。 「あ、お客さん来ましたね? どうぞー!」

これが意外とヒット率が高い。娘も「お客さん」になりきって、「シャンプーお願いします」なんて入ってくる。 パパが先にスタンバイしていることで、娘は「入るだけ」の状態になっているのも心理的ハードルを下げる要因のようです。


ミッション・フェーズ3:戦いの中で見た「成長」

そんなある日のこと。 いつものように「作戦D:お客様どうぞパターン」を実行していた時のことです。

私が先に浴室に入り、自分の頭を洗おうとした瞬間、悲劇に気づきました。 シャンプーがない。 ボトルが空っぽです。詰め替え用のストックを取りに行くには、濡れた体で脱衣所を出なければなりません。

「うわ、マジか……」

浴室で立ち尽くす私。 その時、ガラッとドアが開きました。

「パパ、シャンプーないって言ってたでしょ。持ってきたよ」

そこには、新しいシャンプーの詰め替えパックを手にした娘の姿が。 そういえば数日前、「もうすぐなくなるなー」と独り言を言ったのを彼女は聞いていたのです。そして、私が先に入ったことに気づき、わざわざ棚から出して持ってきてくれたのです。

「え、ありがとう! めっちゃ助かる!」

「へへん、すごいでしょ」

得意げな顔で浴室に入ってくる娘。 その瞬間、私は「タスクをこなす」ことばかりに気を取られていた自分を少し恥じました。

お風呂に入らない、言うことを聞かない。 そう思っていたけれど、娘は娘なりに周りを見て、考え、成長していたのです。 ただイヤイヤしていたわけじゃなく、タイミングを見ていたのかもしれないし、私の背中を見ていたのかもしれない。

詰め替えてもらったシャンプーで頭を洗いながら、なんだか温かい気持ちになりました。 湯船に二人で浸かりながら、「ありがとうね」と伝えると、娘は「あしたもパパがロケットやってくれるなら、また持ってきたげる」とニヤリ。

……結局、明日は「作戦B:パパ・ザ・ライド」の再登板が決定したようです。私の腰、頑張れ。


おわりに:お風呂という名のコミュニケーション

「早く寝かせるためのタスク」として捉えていたお風呂の時間。 しかし、いろいろな手を使って娘と格闘(?)するこの時間は、かけがえのない親子のコミュニケーションの時間でもありました。

小1の壁。生活リズムを整えるのは確かに大変です。 毎晩のように繰り広げられる「お風呂入る入らない攻防戦」に、イライラしてしまう夜もあります。

でも、入浴剤で釣ったり、馬になったり、お店屋さんごっこをしたり。 そんな風にパパが必死になっている姿を、娘は案外楽しんでいるのかもしれません。そして、ふとした瞬間に見せる成長に、親は救われたりするものです。

とはいえ、毎日の「パパ新幹線」は体力的に限界が近いです(笑)。 もし、これを読んでいる皆さんの中で、「うちはこんな方法でスムーズにお風呂に入れています!」という画期的なアイデアや、「これを使えば一発!」という神アイテムをご存知の方がいれば、ぜひコメントで教えてください!

皆さんも、良いお風呂タイムを!

コメント

タイトルとURLをコピーしました