小学1年生になった娘も、国語の授業では、いよいよみんなが待ちに待った「漢字」の学習がスタートしました。ひらがなやカタカナとは違う、少し大人びた文字に、娘も最初は目をキラキラさせていたのですが……。
今日の宿題のプリントには「木」「大」「小」の3つの漢字が並んでいました。 「パパ、これどうやって書くの?」 鉛筆を握りしめながら、少し難しい顔をしてドリルとにらめっこしている娘。どうやら、ただノートのマス目に何度も書き写すだけの作業に、少し飽きてきているようです。
「よし、まずは一緒に書き順を覚えようか」 私は娘の隣に座り、一緒に空中に指で字を書いてみました。 「横の棒を書いて、上から下へ、そして左、右!『木』の完成!」 「いち、に、さん、し!」 娘も元気な声で合わせてくれます。書き順はバッチリ覚えたようです。でも、なんだかまだピンときていない様子。
時計を見ると、時刻は夕方の5時半過ぎ。窓の外は、心地よい夕日が一帯をまだ明るく照らしています。 「よし、ちょっと気分転換に行こうか!パパと外で漢字の勉強の続きをしよう」 「えっ、お外で勉強?」 不思議そうな顔をしながらも、外に出られると分かった娘の顔はパッと明るくなりました。
二人で手をつなぎ、近所の公園へ向かいました。
公園に着くと、私は一番大きな桜の木を指さしました。 「あの木を触ってみようか」 娘は小走りで駆け寄り、両手でペタッと幹に触れました。 「ゴツゴツしてる!それに、ちょっと冷たい」 「そうだね。この大きな幹から、上に枝が伸びて、下には根っこが張っているよね。大昔の人は、この木の形を見て『木』っていう漢字を作ったんだよ」 そう言うと、娘は木の幹から上を見上げ、また自分のノートに書いた文字を思い出すように宙を指でなぞりました。 「ほんとだ!なんか似てる!」 自分の目で見て、手で触れたことで、ノートの上の記号だった「木」が、本物の「木」と繋がった瞬間でした。
「上の方には緑の葉っぱがたくさんあるし、細い枝もいっぱいあるでしょ?もう少しお姉ちゃんになったら、『葉』とか『枝』っていう漢字も学校で習うよ。楽しみだね」 「うん!早く葉っぱの漢字も書きたいな!」
さて、次は「大」と「小」です。 足元を見ると、ちょうど良い長さの木の枝が落ちていました。まるで魔法使いの杖のようなその枝を拾い上げ、娘に渡しました。 「じゃあ、この魔法の杖を使って、あそこの土のグラウンドに字を書いてみよう!」
娘は満面の笑みで枝を受け取り、少し湿った土のキャンバスに向かいました。 「まずは『大』から!」 体全体を大きく使って、ダイナミックに線を引きます。横に大きく、左へ大きく、右へ大きく。 「パパ、見て!すっごく大きい『大』!」 「おお、立派だね!じゃあ、次は『小』を書いてみて」 「小はね、ちっちゃく書くの」 そう言って、今度は膝を曲げてしゃがみこみ、ちょこん、ちょこん、と可愛らしい「小」の字を土に刻みました。
体全体を使って書いた「大」と、小さく縮こまって書いた「小」。対照的な二つの文字が土の上に並びました。鉛筆で小さな枠の中に書くのとは違う、のびのびとした文字です。体を動かしながら学んだことで、文字の意味もすんなりと体に入ったようでした。
「よし、よくできました!じゃあ、今日の青空教室はここまで。最後はどうするんだったっけ?」 「来た時よりも綺麗にする!」 娘は枝を元の場所に戻し、自分の足で土に書いた字をキュッキュッと消し始めました。私が少し手伝って土を平らに均すと、元通りの綺麗なグラウンドに戻りました。文字は消えてしまいましたが、娘の頭と体にはしっかりと今日の漢字が刻まれたはずです。
「楽しかったね、帰ろうか」 オレンジ色に染まり始めた帰り道。娘の足取りは、公園に向かう時よりもずっと軽やかでした。
机に向かってドリルを解く時間ももちろん大切です。でも、たまにはこうして外に出て、自然の中で五感を使って学ぶのも悪くないなと思いました。これからも、娘の「知りたい」「学びたい」という気持ちを、一緒に楽しみながらサポートしていきたいです。
かんじクイズに ちょうせん!
きょう ならった かんじの クイズだよ! ( )の ひらがなを、かんじに して ノートに かいてみよう。
1.こうえんの(き)に さわる。
2.(おお)きな えだを ひろう。
3.つちに(おお)きく じを かく。
4.しゃがんで(ちい)さく かく。
5.わたしの ては(ちい)さい。
6.パパの ては(おお)きい。
7.(き)の したで あそぶ。
8.(おお)きな こえで わらう。
9.かわいい(ちい)さな はな。
10.あの(き)は とても(おお)きい。
【こたえ】 1.木 2.大 3.大 4.小 5.小 6.大 7.木 8.大 9.小 10.木、大


コメント