子どもが腹筋できない?クランチ・足上げからプランクに変えた娘の挑戦

身体の使い方・怪我予防

「んー。全然上がらない」

腹筋運動に挑戦した娘から、こんな一言が出ました。

前回は、娘がパパの腹筋トレーナーになってくれました。上体起こし20回を指示され、足上げ運動では10秒を数えてくれた娘。

そして今度は、娘自身が腹筋に挑戦する番です。

ところが、クランチでは肩甲骨が床から離れず、足上げもなかなか保てません。

そこで、身体を起こす運動から、姿勢を保つ「プランク」に変更してみました。

今回は、娘が3種類の腹筋運動に挑戦した様子と、理学療法士パパとして気づいたことを紹介します。

クランチに挑戦!でも身体が上がらない

最初に挑戦したのは、仰向けから上半身を少し持ち上げる「クランチ」です。

一般的な上体起こしとは異なり、肩や肩甲骨を床から少し浮かせる動きを目指します。

ところが、娘はなかなか身体を持ち上げられません。

「んー。全然上がらない」

それでも動かそうとしていると、

「首なら上がる。」

確かに、首や頭は持ち上がります。

しかし、肩甲骨あたりまで上半身を浮かせるのは難しい様子でした。

理学療法士パパの観察

クランチでは、お腹の前側にある腹直筋などが働き、胸郭を骨盤へ近づけるように身体を丸めます。

今回、娘は頭を持ち上げる動きはできましたが、肩甲骨を床から離すところまではできませんでした。

ここで気になったのは、首を動かすことと、お腹を使って上半身を持ち上げることは、同じ動作ではないという点です。

今回の動き方では、目標にしていたクランチが難しかったと考えました。

無理に首だけを持ち上げ続ける必要もありません。

そこで、次の運動を試してみることにしました。

次は足上げ腹筋!でも、すぐに落ちてしまう

次に挑戦したのは、仰向けになって脚を浮かせる足上げ運動です。

前回、パパが行っていた運動の一つでもあります。

しかし、こちらも簡単ではありませんでした。

「すぐ足が落ちちゃう」

脚を浮かせても、その姿勢を保つのが難しい様子。

足上げでは、股関節を曲げる腸腰筋や大腿直筋などが働き、お腹の筋肉も骨盤や腰を安定させるために関わります。

特に両脚を伸ばして浮かせる場合、脚の重さによる負荷が大きくなります。

今回の娘にとっては、この姿勢を維持することも難しかったようです。

クランチも足上げも難しい。

さて、どうしよう。

そこで、身体を動かす腹筋運動から、同じ姿勢を保つ運動へ変更することにしました。

プランクに変更!「これならできるー」

今回選んだのは、プランクです。

うつ伏せの姿勢から、両肘とつま先で身体を支えます。

大きく身体を動かすのではなく、姿勢を保ちながらお腹や背中、肩周囲の筋肉を使う運動です。

娘も挑戦してみると、

「これならできるー」

おお、今度はできそう!

ただ、横から姿勢を観察してみると、少し気になるところがありました。

お尻が上に持ち上がっていたのです。

お尻を上げると、プランクはどう変わる?

プランクでは、頭から足までをおおむね一直線に近づけ、腰を大きく反らさずに姿勢を保ちます。

ところが、お尻が高く上がると、身体の角度や肩・体幹にかかる負荷が変化します。

お尻が上がっているからといって、腹筋を使っていないわけではありません。

ただ、今回の目標は、身体をできるだけ一直線に保つプランクです。

そこで、娘の姿勢を修正してみました。

すると、すぐに反応が。

「これはちょっときつい。」

同じプランクでも、姿勢を少し変えるだけで、娘の感じる難しさが変わったようです。

今回、理学療法士として特に面白かったのは、この反応でした。

10まで数えるのも長い!娘のプランクチャレンジ

姿勢を整えたところで、10まで数えることに。

ところが、5まで数えたあたりで、

「まだ5秒?長いー」

娘にとっては、なかなか長い時間だったようです。

私たち大人は、10秒と聞くと短く感じるかもしれません。

でも、慣れていない姿勢を保ちながらの10秒は、意外と大変です。

特にプランクでは、腹筋だけでなく肩周囲やお尻など、複数の筋肉を使って身体を支えます。

今回の娘の反応を見て、秒数を増やすことよりも、無理のない姿勢と時間を選ぶことが大切だと感じました。

子どもの腹筋は、プランクから始める方がよい?

今回、娘はクランチと足上げには苦戦しましたが、プランクでは姿勢を作ることができました。

そのため、娘にはプランクの方が取り組みやすかった可能性があります。

身体を動かす運動と、姿勢を保つ運動

クランチは、お腹の筋肉が働きながら身体を動かす運動です。

一方、プランクは、身体を大きく動かさずに姿勢を保つ「等尺性収縮」を利用した運動です。

等尺性収縮とは、筋肉が力を発揮しながら、関節の角度を大きく変えずに姿勢を維持する働きのことです。

プランクなら簡単というわけではありませんが、身体を起こす動きが難しい場合には、別の選択肢になります。

今回も、娘ができなかった運動を何度も繰り返すのではなく、運動の方法を変更したことで、取り組み方が変わりました。

小学生は頭が重いからプランクの方がよい?

子どもは成長とともに身体の各部分の比率が変わり、特に乳幼児では大人と比べて頭部が相対的に大きいことが知られています。

プランクでも頭や体幹を支える必要がありますし、体格や筋力、運動経験によって難しさは変わります。

今回の娘については、頭の重さよりも、動き方や身体を支える能力など、複数の要素が関係していた可能性があると考えています。

子どものプランクは何秒から?10秒×3セットを目安にしてよい?

プランクを始めるとき、何秒間行えばよいか気になる方もいると思います。

研究では、10秒間の姿勢保持を取り入れたプログラムも報告されています。

ただし、「小学生のプランクは10秒×3セットが最適」という科学的な基準が確立されているわけではありません。

今回のように10秒を目標としてみる方法はありますが、途中で姿勢が崩れたり、きつそうだったりする場合には、5秒程度から始める選択肢もあります。

家庭で試すなら、例えば次のように調整できます。

  • 最初は3〜5秒程度から、無理なく保てるか確認する
  • 慣れてきたら10秒を目標にする
  • 余裕があれば、休憩を挟んで2〜3セットを検討する
  • 難しければ膝を床につけるプランクへ変更する
  • 首や腰、肩に痛みが出たら中止する

これは研究で効果が確立された一律の処方ではなく、子どもの様子に合わせるための実践案です。

また、今回の娘が実際に3セット行ったかどうかは、まだ記録として整理できていません。

回数や継続日数による効果についても、今後の観察が必要です。

プランクは将来の腰痛予防になる?

理学療法士として、もう一つ気になるのが腰痛との関係です。

成人を対象とした研究では、運動を含むプログラムが腰痛の発症リスクを下げる可能性が報告されています。

また、慢性腰痛に対して、体幹筋のトレーニングや運動療法が役立つ場合もあります。

プランクは、体幹の筋肉を使い、姿勢を保持する運動の一つです。

親子で実践していてください。

まとめ|腹筋ができなくても、運動の選択肢はある

今回の娘の腹筋チャレンジを振り返ると、

クランチでは「全然上がらない」。

足上げでは「すぐ足が落ちちゃう」。

そして、プランクでは「これならできるー」。

ところが、姿勢を修正すると、

「これはちょっときつい。」

同じ腹筋運動でも、方法や姿勢によって難しさは変わります。

今回感じたのは、できない運動を無理に続けるより、子どもに合う方法を一緒に探すことも大切だということです。

「腹筋ができないからダメ」ではなく、「じゃあ、違う方法で試してみよう」。

娘との腹筋チャレンジは、そんな発見のある時間になりました。

前編では、娘がパパの腹筋トレーナーになってくれた様子を紹介しています。今回とは逆の立場で楽しんだ親子の腹筋遊びも、ぜひあわせてご覧ください。

親子で腹筋:パパ編

コメント

タイトルとURLをコピーしました